『食事バランスガイド』バランスの取れた食事をとろう

2023年7月3日

私たちが毎日当たり前のように取っている食事は「体に栄養を与える」という重要な役割を担っています!
健康的な体をつくるには栄養バランスの摂れた食事が欠かせません。
今回は、栄養バランスの摂り方や、栄養バランスの摂れた食事についてご紹介します!

栄養バランスの摂れた食事とは?

「食事」は体に必要な栄養を補うだけではなく、「おいしい」「楽しい」などの心の栄養源になると言われていますが、好きなものだけを食べていると栄養が偏り、健康に悪影響を及ぼすこともあります。
ただ、栄養はむやみにたくさん摂取すればいいのではなく、バランスが大切です!
では「栄養バランスの取れた食事」って具体的に何をどれくらい食べたらいいのでしょうか?
分からない方は、「食事バランスガイド」を活用してみましょう!

栄養バランス

食事バランスガイドって?

「食事バランスガイド」とは厚生労働省、農林水産省が作成したもので、1日に「何を」「どれだけ」食べればいいかをイラストで示したものです。
主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つのグループの組み合わせでバランスが取れるように、それぞれの適量をイラストで表しています。

栄養バランス

出典:農林水産省ホームページ

イラストはコマの形をしており、どれかのグループだけ摂りすぎると、コマが倒れてしまいます。
コマが倒れないように意識して食事をとることで、栄養バランスの改善が期待できます!

コマの軸

コマの軸は「水、お茶」です。水分は食事の中で欠かせないもので、食事や食間で十分量とる必要があります。スープなどの汁物でも水分は摂ることができます。
コマを回すヒモは「お菓子、嗜好飲料」で、食生活の楽しみとして取る必要があります。
「楽しく、適度に」というメッセージがついています。

コマの回転

「運動」することによりコマが回転します!
バランスの取れた食事や適度な運動によって「コマ」が安定して回り続けることを表します!
コマの大きさは、年齢、性別、身体活動量によって異なるので、自分に合ったコマのサイズを知り、毎日の食生活に気を配りましょう!

 

自分にとって最適な栄養バランスを知ろう!

1日に必要となるエネルギーの量は人によって異なります!こちらの「食事バランスガイドチェックリスト」に自分の年齢、性別を当てはめて、普段の身体活動量を元に最適な食事の量、エネルギーを知りましょう!

栄養バランス

出典:農林水産省ホームページ

 

バランスをとるポイントって?

バランスの取れた食事を取るためには、「三色食品群」と「五大栄養素」について理解しましょう。

栄養バランス

三色食品群

バランスのとれた食事にするために、大きく分けて黄色、赤、緑の三色のグループに属する食材を、バランスよく食べることが重要です。食卓に3色の食材を揃えるように意識しましょう!

黄色のグループ(炭水化物)

黄色のグループは、米、パン、いも類などの「炭水化物」です。
これらは私たちが日々活動するのに必要なエネルギーの元となります。しかし、エネルギーとして使われずに余ってしまうと脂肪となり、体内に蓄えられてしまいますので、摂り過ぎには注意です!

赤のグループ(タンパク質)

赤のグループは、魚、卵、肉、乳製品、豆類などの「タンパク質」です。
これらは私たちの骨や筋肉、血液などをつくる元になります。
タンパク質は「アミノ酸」に分解されますが、アミノ酸にはいろいろな種類があり、それによって分解されてできるアミノ酸の種類や生理作用も異なります。
様々な種類のアミノ酸を摂らないと、免疫機能が低下して病気にかかりやすくなったり、生理不順などホルモンのバランスが崩れたりと様々な不調を引き起こします。

緑のグループ(ビタミン、ミネラル)

緑のグループは、野菜、果物、きのこ、海藻などのビタミン、ミネラルです。
これらは体の機能を調整し、調子を整える役割があります。
ビタミン、ミネラルが豊富でカロリーの低いものが多いので、この緑のグループを積極的にたべて満足感を出すようにすると、カロリーの摂り過ぎを防ぎ、ダイエットにも効果的です。

五大栄養素

栄養バランス

三色食品群をさらに細かくみていくと、五大栄養素に分類されます。
五大栄養素とは、タンパク質、脂質、炭水化物、無機質、ビタミンのことです。
それではそれぞれの役割と、食品例をみていきます!

  • タンパク質…筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪など人の体のいろいろな部分を作るのに欠かせない栄養素。主にアミノ酸からできている。
    三色食品群の赤のグループに該当する食材が多いです。
    タンパク質は「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2つに分類されます。
    「動物性タンパク質」は肉類、魚介類、卵、乳製品などに、「植物性タンパク質」は豆腐、納豆などの大豆製品、穀類などに多く含まれています。
    どちらもタンパク質ですが、それらを作っているアミノ酸の種類や量が異なるので、それぞれのタンパク質をバランスよく摂るために、いろいろな種類の食材を食べましょう!
    【含まれる主な食材】肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など
  • 脂質 体を動かすエネルギー源となる他、体の中で神経組織、細胞膜、ホルモンなどをつくるのに欠かせない成分。
    体の中に入った脂質は、分解され、一旦肝臓に運ばれます。その後、体のすみずみまで行き渡り、エネルギーや細胞膜、ホルモンとしての材料に使われたり、体脂肪として蓄えられたりします。
    日々の活動に必要な栄養素ですが、肥満にもつながりやすいので、摂り過ぎには注意をしましょう!
    【含まれる主な食材】バター、植物油、ナッツ類など
  • 炭水化物 脂質と同じように私たちが活動するためのエネルギー。
    三色食品群の黄色のグループに該当する食材が多いです。
    炭水化物には消化吸収されるもの(糖質)とされないもの(食物繊維)があります。
  • 糖質は、主に脳や体を動かすエネルギーとなります。
    同じようにエネルギーになる脂質よりも燃焼が早いので、体に吸収されるとすぐにエネルギーとなります。
  • 食物繊維は、腸内の有害物質やコレステロールの排出を助けてくれたり、便通をよくする働きがあります。ほとんど消化吸収はされないので、体を構成する成分やエネルギーにはなりません。
    【主に含まれる食材】
    糖質:ご飯、パン、いも、麺類
    食物繊維:さつまいも、こんにゃく、わかめ、しいたけなど
  • ビタミン 体の調子を整えるのに欠かせない栄養素。
    三色食品群では緑のグループに分類される食材が多いです。
    ビタミンに13種類あり、体の中の働きは種類によって異なります。
    必要な量は少ないのですが、人の体の中で作ることができなかったり、作られても量が十分ではなかったりするので、食べ物から摂る必要があります。
    【主に含まれる食材】果物、緑黄色野菜
  • ミネラル 無機質とも呼ばれ、体の調子を整えたり、血液や骨をつくる元。
    また、体の調子を整えたりする働きがあります。
    三色食品群の赤のグループに該当することが多いです。
    ミネラルも必要な量は少ないのですが、ほとんど体の中で作ることができないので、食べ物から摂る必要があります。
    【主に含まれる食材】乳製品、レバー、大豆

まとめ

食事で摂取する栄養素はどれも体にとって欠かせないものばかりです!
好きなものや、特定のものを集中して食べるのではなく、全体の栄養を考えてバランスの良い食事を意識しましょう!
まずは自分に最適な食事の量を把握して今の食事のバランスと比べて、何をどれぐらい食べればいいのか知りましょう!
忙しい日々の中、バランスのとれた食事を摂ることは難しいですが、できるだけ「主食」「副菜」「主菜」に分けて考えることで、食事が改善されます。
毎日の食事を見直して、より良い暮らしを送っていきましょう。

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